共創型リーダーシップ②共創型リーダーシップと対話【組織開発】

リーダーの役割は、パフォーマンスを発揮できるチーム・組織を築きあげることです。
今回は、実行力を引き出し、成長を支えるために必要な「対話:dialogue」についてお伝えします。
チーム・組織の成果を上げる!リーダーの6つの役割
チームや組織の成果を高めるためには、リーダーが6つの役割を効果的に果たすことが欠かせません。
- ビジョン・目標の提示
- 意思決定
- チームづくり
- 業務改善
- キャリア開発支援
- 成果の評価
チームや組織の実行能力を高めていくには、指揮命令というコミュニケーション以上のものが求められます。それが「対話:dialogue」です。効果的な対話には4つの要件が満たされている必要があります。
チームの成果を引き出す対話の要件4つ
チームのパフォーマンスを向上させるためには、「対話:dialogue」が求められます。
効果的な対話には4つの要件が満たされている必要があります。

では、対話の要件について詳しく解説します。
1.開放的な話し合いがなされている
対話では、あらかじめ結論を決めずに進める開放的な話し合いが重要です。
私たちは過去の経験から自分なりの答えを持ちやすく、固定観念に捉われがちです。自分の枠組みをつかって納得のいく答えを見つけようとしがちです。
しかし経験則が無い世界では、柔軟な視点で意見を共有する必要があります。
対話では新しい発見を探求したり、代替案を探したりします。メンバー全員で結論をつくり出していく姿勢や、質問によってメンバーの意見を聴く姿勢も重要です。
2.忌憚なく意見が出されている
対話では、メンバーが忌憚なく意見を出せる環境を作りましょう。
リーダーは、メンバーが口にしにくいことも話せる環境を整え、表面的な同意ではなく本音を引き出します。
対話によって責務を明らかにしたり、同意が表面的であると感じられる場合は対立意見を伝えたりします。「もう少し話そう」と周囲を促すこともあるでしょう。
チーム・組織では、同調圧力に対抗できる関係づくりが大切です。
3.形式にこだわらない
形式にこだわらないことも、対話の重要なポイントです。その場で出た意見や疑問には、徹底的にその場で応えましょう。
「対話」は効率化とは逆の方法なので、抵抗を覚える方も多いでしょう。しかし、周到に準備された台本通りに進めると予定調和になり、起きている変化を見逃してしまいます。
誰かが事前に準備したプレゼンテーションに対して合意・非合意を表明するやり方ではなく、柔軟な対話を心がけることが大切です。
4.実行計画が作成されること
対話は議論だけで終わらせず、実行計画を作成しましょう。実行計画は参加者の責任体制を明確にし、実行にコミットメントさせる上で必要不可欠です。
対話は、テーマに直接関係がある人たちが参加している必要があります。そして、アイデアベースではなく実行についての結論を出し、リーダーはメンバーの責任を促す必要があります。
注意しておくべきは、多様性を重視して物見遊山な人が集まり、単なるガス抜きのような対話になってしまうことです。
誰も意思決定せず、結論にコミットメントしようとしない場合は改善が必要です。
振り返りとフィードバックで対話を強化
効果的な対話を実践した後は、2つのアクション「振り返り」「フィードバック」を加えましょう。ここでも対話が大切です。
具体的には1on1やチーム全体でのリフレクションを行います。

対話の後に、マイナスな事柄についても率直なフィードバックができるようになると、チームや組織は学習力を高めていけます。
共創型リーダーシップは対話から生まれる
リーダーは個人的な資質によってリーダーシップを発揮するのではありません。
効果的な対話のプロセスをリードすることで、結果として実りあるリーダーシップを発揮でき、チームのパフォーマンスが高まります。
対話のプロセスに参画したメンバーはオーナーシップと達成感を得られ、「自分自身が意思決定し、実践している」と感じるでしょう。
共創型リーダーシップ開発に興味がある方へ
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コラムの書き手:株式会社Being & Relationシニアパートナー波多江嘉之