【組織が変わる、会議をしよう①】なぜいつも時間切れ?意味ない会議の“4つの要因”

こんな人におすすめ
- いつも時間切れで結論が出ない
- 会議が情報共有だけで終わっている
- 長すぎる会議が通常業務を圧迫している
会議改善は「進め方」だけでは解決しない
多くの企業では、会議改善というと次のような取り組みを思い浮かべます。
- 時間短縮
- ファシリテーション
- アジェンダ設計
もちろん、会議をより良いものにしていくには技術的側面は大切です。
しかし本質はそこではありません。
会議とは組織が意思決定し、学習し、文化を形成する場です。したがって、会議を変えることは、組織を変えることに等しいのです。
本コラムでは組織開発の視点から、会議の本質と改善の方向性を考えます。
1.会議の問題は「目的の曖昧さ」にある

ビジネスパーソンにとって、会議は日常的に行われるものであり、会社にとっては重要な「意思決定や問題解決・情報共有の場」です。
しかし、現状は不満が蔓延しているようです。
近年の国内調査を見ても、会議に対する不満には共通した傾向が見られます。
第1位 結論が出ない
第2位 情報共有だけで終わる
第3位 長すぎる(管理職では年間300~500 時間)
第4位 発言者が偏る
第5位 参加者が多すぎる
日本企業の会議への不満を一言で表すと、「決めるための場なのか、考えるための場なのか、共有するための場なのかが曖昧である」ということに集約されるようです。
その結果、長い、結論が出ない、発言しない人が増える、参加者が増えるという現象が起きます。
2.なぜ会議は改善しないのか:4つの理由
なぜ日本企業の会議は生産的でなく、不満が多いのか。
多くの解説では、「ファシリテーションが悪い」「アジェンダがない」「時間管理ができていない」という技術論に終始します。
もちろんそれは大切なことです。
しかし、その指摘は表層にしかすぎず、本質はもっと深いところにあります。
それは、日本企業に根付く「無意識の当たり前」、つまり組織文化です。
- 「決定」より「合意」を重視する文化がある
- 責任の所在が曖昧である
- 問題を理解する場と、解決策を考える場が混ざっている
- 「会議」が組織の安心装置になっている
原因①「決定」より「合意」を重視する文化がある
組織研究の多くが指摘してきたように、日本企業は伝統的に「納得形成(コンセンサス)」を重視します。
そのため、会議の目的が「決定」ではなく、「反対者を減らすこと」になりやすいとされています。
すると議論は長くなります。
一橋大学の先生方による「組織の<重さ>研究」(初版発行 2007 年 8 月 22 日)では、日本の大手企業の意思決定の特徴として「過剰な”和”指向から来る、内向き調整志向」があると指摘されています。
「対立を避けている」と言っても良いでしょう。
原因②責任の所在が曖昧である
ニール・ショートランド氏(Neil Shortland、マサチューセッツ大学ローウェル校)らの研究では、権限が高い人ほど意思決定を避ける傾向が確認されています。
つまり会議で頻繁に聞かれる「もう少し検討しよう」という言葉は、慎重さだけではなく責任回避の表れである場合もあります。
原因③問題を理解する場と、解決策を考える場が混ざっている
多くの会議では「問題設定」「原因分析」「解決策検討」「意思決定」を同時に行っているケースが少なくありません。
たとえば、「売上が下がった」というテーマでも、人によって、「価格が原因だ」と考える人もいれば、「営業力の問題だ」「商品力の問題だ」「市場環境の変化だ」と捉える人もいます。
関係者の認知が異なる状態で解決策を議論すると、当然、話はまとまりません。
原因④「会議」が組織の安心装置になっている
会議は、「上司との接触」「存在感の確認」「情報収集」「部門間の関係維持」といった実務以外の機能も持っています。
つまり会議は、意思決定する場であると同時に組織を維持する場でもあるのです。
実際に、参加者同士がお互いの様子を確認し、関係性を維持する役割も果たしています。そのため、非効率に見える会議であっても、組織にとって一定の意味を持ち続けています。
このような生産的でない状況を十分に理解しないまま会議を進めていると、会議に対する不満は当然大きくなります。
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